FAQ

良くある質問と回答集

時々質問が来るようになってきた。ぉ気軽にどうぞ
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  1. このホームページの目的は?
  2. 海上自衛隊に航空部隊なんかあるんですか?
  3. 航空学生って何ですか?
  4. まこっちゃんて何者ですか?
  5. どの辺を飛行するんですか?
  6. 毎日飛ぶのですか?
  7. 航空学生で入隊すると必ずパイロットになれるのですか
  8. 女の子でもパイロットになれると聞いたのですが
  9. 操縦は難しいですか
  10. 操縦は楽しいですか
  11. ところであなたは誰ですか
  12. 最近の学生をどう思いますか
  13. 学生を罷免になるとはどう言う事ですか
  14. TACOってなんですか
  15. 空中教育の内容はどのようなものですか
  16. 小月以外の飛行場にいくことはあるんですか  
  17. 飛行学生になりたいのですが何か心がける事がありますか
このホームページの目的は何ですか。
最初に書いてあるとおりです。でも作っていくうちにその目的が変化していくかもしれません。とりあえず現在のところは、 最初の目的プラスあまり知られていない海上自衛隊航空部隊の紹介をしてみたいと考えています。 でも、そんなたいそれた望みは抱いていないので、お気楽に眺めていただければよいかと思います。

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海上自衛隊に航空部隊なんてあるんですか?
あるんです北海道に行ったときも、事前に説明したのにもかかわらず、「航空自衛隊の・・・」と紹介されてしまいました。 それぐらい知名度が低いのですが、海上航空部隊は米軍から購入したベル47型4機で発足し、以後PV−2、TBM、PBYからS2F、P2Jと発展し、現在の主力はP−3c、SH−60と世代交代を重ねてきている。 詳しくは(真面目な話は) 海上自衛隊のホームページを見てください。

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航空学生って何ですか
海上自衛隊、航空自衛隊のパイロット等を確保するため、毎年採用されているパイロットへの最短コース。 これについてはあちこちのHPで紹介されているものの、そのほとんどは航空自衛隊の航空学生。海上自衛隊の航空学生について紹介されているところは 驚くほど少ないのが現状。中にはその存在さえ知らない人もいる。戦闘機のパイロットになるのなら航空自衛隊しかないのだが、 対潜機に乗りたければ海上自衛隊航空学生ですよ。ちなみに最近の競争率は、94年22倍、95年29倍、96年32倍と言うことです。 最新の採用情報はこちらです。

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まこっちゃんて何者ですか
航空学生は毎年3月に入隊します。その後約2年間の基礎教育を「小月教育航空隊」(平成9年3月に「第221教育航空隊」から 改称)で航空学生課程で座学を中心に教育を受けます。その後当201教育航空隊に入隊してくるわけですが、その時の学生長を務めているのが 「まこっちゃん」です。言ってみればクラス委員と言うところでしょうか。偉いんですよ。詳しい教育課程はここを見てください。

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訓練ではどの辺を飛ぶのでしょうか
ひとことで言うと山口県西部上空です。正式に言うと第8訓練空域。うちの訓練空域に隣接しておとなりの防府基地の訓練空域(第9訓練空域)があります。 一見広そうに見えますが、この空域を多い時には20機以上の訓練機が飛行します。そうなるとそこら中飛行機だらけといった様相で、見張りの重要性を強く認識すること間違いなし。 とくにT−5になってからは、機体の色が白色になったため、くもりの日の視認性は(KM−2に比較して)やや落ちるように思います。 いつも青空のもとを飛べればいいんですけど。
この訓練空域は基本的な飛行をするための空域で教育が進むと航法訓練も行うため、徳島基地や鹿屋基地まで飛行することもあります。

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毎日飛ぶのですか
基本的には休日を除いて毎日飛行します。日課は、午前と午後にわかれていて、学生は午前座学、午後フライトというようにスケジュールが組まれます。 教官は、場合によっては午前も午後も飛びっぱなしと言うことも多くあり、大変です。狭いコックピットで身動きもできず、重い装備品を身につけてのフライトは、 P3−Cのような大型機に比べて時間当りの疲労度が全然違います。あくまで体感ですが、T−5での2時間の飛行はP−3での8時間フライトに匹敵すると思います。

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航空学生で入隊すると必ずパイロットになれるのですか
残念ながら答えは「いいえ」です。大学でも入学すればそれで終わりではなく、卒業することが必要ですよね。パイロットとて同じ。航空学生として入隊することイコールパイロットになることではありません。 海、空いづれも入隊後、約2年の地上教育を受け、それから飛行教育が開始されますが、地上教育の成績が不振だったり、飛行教育開始後も、思うように成績が伸びなかったり、所定に時間内にソロフライトを行える技量に 達しなかった場合は学生を罷免されます。その後、自衛隊に残り、他の職種を選ぶも退職するもそれは自由です。
また、海上自衛隊の場合、戦術航空士と言う職種もあり、これは航空学生として入隊したものの中から、希望や適性を考えて選抜されソロフライトを終えたあと別の課程(下総基地で行われている)へと進んでいきます。 パイロットは、小月の課程を修業したあと、徳島における計器飛行課程の後、下総の実用機課程(固定翼)または鹿屋の回転翼課程へと進みますが、いずれの課程でも成績が基準に満たなければいつでも学生罷免という結果になります。 非情なようですが、それが人の命を預かるパイロットという仕事の大変なところだと思います。適性のない人がパイロットになるのは本人にとっても、周りの人にとっても不幸なことなのです。
航空学生として合格すると言うことは、少なくともパイロットの素養があると認められたと言うことで、その後の懸命な努力無しでは到底パイロットには(もちろん戦術士にも)なれません。

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女の子でもパイロットになれると聞いたのですが
数年前から女子の航空学生も入隊しています。教育の内容は男子とまったく変わりません。(もちろん居住区等は分離されています) すでに小月を修業した女子航空学生は2名、現在も2名の学生が飛行教育にがんばっています。

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操縦は難しいですか
難しいとも言えるし、簡単だとも言えるでしょう。つまり、「操縦する」という行為そのものは簡単です。オートパイロットのような機械でも十分できるのですから。 最近では接地まで機械がするような時代になってきました。では何が難しいのかと言うと、それは「適時適切な判断」だと考えます。いかに科学が進んで、操縦が自動化されても 「パイロット」という職業は無くならないでしょう。なぜなら、今のところ機械が適切な判断ができないからです。もちろん時代が進めばそういったことのできる機械が出てくるかもしれません。 それでも、その機械が壊れないと言う保証が無い限りパイロットは必要なのです。つまるところ、操縦というのは、飛行機を運転するのではなく運航すると言うことなのです。 よって、ここの教育でも、操縦場のテクニックはもちろん、運航に関する知識や、判断力を重視して教育しています。むしろ学生を罷免になるのは、テクニックがついていかないというよりも、 こういった判断能力が不足しているということのほうが多いと思います。

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フライトのないときは何をしているんですか
飛行機(航空機)を操縦するということはたくさんの知識を必要とします。車の免許を取るときのことを考えてください。車を使っての教習のほかに「学科」という授業がありますね。 車の学科はほとんどが法規的なものだけですが飛行機に関しては法規だけやっていればいいと言うものではありません。例として、自衛隊ではウイングマークを取る前に運輸省の事業用操縦士の資格を 取得しますが、その学科課目は法規、工学、通信、航法、気象の5科目があります。それぞれに奥が深く生半可な知識では到底合格できません。
もちろんそういった学科の知識のほかに飛行機を操縦する方法も覚えなくてはなりません。 地上で操縦の手順ができなければ当然上空でその課目を行うことはできないでしょう。上空で教えるのは飛行の手順ではなく、飛行機の操縦なのです。地上での十二分な勉強なくして上がってもほとんど成果は上がりません。 まったく無駄な飛行になるでしょう。そうして貴重な飛行時間がなくなっていくのです。規定時間内に所定の技量に達しなければ容赦なく「罷免」が待っています。地上での座学、勉強がいかに大切かがよくわかると思います。

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操縦は楽しいですか
とても楽しいです。ただし、十分な準備と、自信、飛行機に対する信頼感がそろっての上です。誰だって、自信が無かったり、不安だらけだったりしたら何をするにしたって少しも楽しいことはないでしょう。

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ところであなたは誰ですか
ここまで読んだ人はわかるかもしれませんが、飛行教官をやっています。もちろん座学の教育もします。それ以上は秘密。

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最近の学生をどう思いますか
最近といっても自分が学生のころとの比較しかできないのですが・・・。ただ、全般におとなしくなったような気がします。むかしは(といってもたかだか15年前程度) は無茶をする奴も多かったような。もちろん馬鹿なことや無茶をやれといってるのではありません。あと、ひたむきさというか、がむしゃらにがんばるという気概があまり感じられないといえるかもしれません。 「この道(パイロット)が駄目なら別にそれでもいいや」という雰囲気があるような気がします。
それと、自分でものを考えようとしないところがあります。言われたことは(それなりに)こなすのですが、細かいところを指示しないと自分が何をやっていいのかわからないという感じです。 たとえば、ここを掃除しろ、と指示してもうろうろするばかりでちっともはかどらない。おまえはそこを掃け、おまえはごみを集めろ、というふうに具体的な指示がないと動けないのでは。飛行中もなかなか自分の意思(インテンション)が 出てこないため、何をやっているのかわからない(ただ飛んでいるだけ)ということがあります。

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学生を罷免になるとはどう言う事ですか
ここ(201教育航空隊)は、自動車飛行機学校ではありません。え、違うのかって?
そうです。ここは、 パイロットを職業とする人間を養成するところであって、趣味で飛行機に乗る人間に免許を取らせるところではないのです。つまり、教えるほうも仕事(当然ね) 教えられるほうも仕事(これが重要)だと言う事です。自動車学校を例に説明しましょう。 素養のある人は、規定の時間内ですべての確認をもらい、卒業検定に合格して短期間で卒業します。素養の少ない人は、なかなかハンコをもらえず、補習補習の連続でどうにか卒業していきます。 さて、免許を取った後はどちらも立派なドライバーです。素養の無かった人でも経験を重ねて、一発合格のドライバーと同じぐらい運転が上手になったとしましょう。本人の努力と時間(経験)がそうさせたのです。 では、自衛隊の組織の中の「学校」はどうでしょう。学生である事も仕事なのですから組織が定めた規定時間以上に補習をする事は出来ないのです。なぜなら、飛行機を飛ばすと言う事はそれ自体大変お金がかかることですし、 教育にかかる教官のロードも馬鹿になりません。また、そうまでして作り上げた学生が、結果的に、スムースに卒業したものと同じレベルのパイロットになれるという保証は無いのです。組織としては、安全性、経済性その他の面から 規定時間で所定の技量に達しない学生に対しそれ以上教育するような非効率的な事は出来ないということなのです。
ですから、言い方を換えれば、学生を罷免になった人イコールパイロットに向いていない、のではなく、自衛隊という組織の中の「飛行学生」に向いていないということができるのではないでしょうか。もちろん、成績不振だけが罷免の対象ではなく、素行不良当も学生罷免の対象になりますよ(飛行非行学生)。 (その証拠?に飛行学生を罷免になって、民間で免許を取っている人もいるそうです)

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TACOってなんですか
Tactical coodinatorの略です。海上自衛隊の主力固定翼(要するにP−3cね)は、対潜哨戒機ですから(最近はいろんなミッションがあるけれど) 広い海の中に隠れている潜水艦を探し出すのが仕事です。ソノブイを撒いたり、レーダーとか赤外線を使ったり、いろいろな手段でかくれんぼしている潜水艦を 見つけ出そうとします。パイロットは操縦が仕事ですから、ずっと操縦しながらこれらのセンサーから得られる情報を整理、分析するのは、困難なのです(あえて不可能とは言わない) よって、この仕事を専門にする人が必要なわけで、これをTACOというのです。飛行機をパソコンにたとえれば、CPUに当たるでしょうか。 タコはコックピットの端末画面に指示する情報を入力し、パイロットはこれ(FTP:ファイルトランスファーじゃなくてFly to Point)を見て飛行機を誘導します。 口の悪い人は、こういうパイロットの事を「馬車引き」といったりします。タコはえらいんですよ。

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空中教育の内容はどんなものですか
小月での飛行教育は、大きくは前期、後期に分かれています。戦術士要員は前期のみで修業します。前後期を通じて、AステージからFステージまで区分されており、 それぞれのステージ毎に中間検定、最終検定があります。自動車学校のように全体を通しての卒業検定というものはありませんが、それぞれのステージ毎と、全体を通しての 不合格回数の制限があり、それを超えた場合、学生資格審査というものにかけられます。したがって、卒業試験が無いから楽だというものではなく、毎日が真剣勝負であり 気を抜いても良いというようなフライトはありません。各ステージ毎の内容はここを見てください。

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T−5で小月以外の飛行場にいくことはあるんですか
主として、行く飛行場は海上自衛隊の基地です。鹿児島県の鹿屋基地、長崎県の大村基地なんかに学生の場外飛行訓練として行っています。 そのほかにも、各基地の基地祭に地上展示機として行くこともあります。最近では、航空自衛隊の美保基地や、徳島など、また芦屋基地や築城基地(福岡県)、遠くは厚木基地(神奈川県) や下総基地(千葉県)までも地上展示にいっています。 これらの基地祭に行った人は、見たことがあるかもしれませんね。

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飛行学生になりたいのですが何か心がける事がありますか
私は、採用を決定する立場にはないので詳しくはわかりません。まあ、一般的に行って一次試験に合格するだけの学力と、二次試験の面接で受け答えできるだけの常識、および身体検査に合格できる健康な身体を用意 しておけば良いと思います。海上自衛隊の航空学生の採用試験は、一次試験および二次試験のみですから。詳しくは ここを見てください。一次試験の学科に合格したなら、次の関門は二次試験の身体検査と面接です。特に身体検査については自分の努力だけではどうしようもない事も有ります。 身体検査の項目は航空身体検査に準じており、非常に厳しく見られますので、健康管理に十分注意する必要があります。間違っても二次試験の日に体調がすぐれないなどということの無いようにすれば良いのではないでしょうか。 もちろん合格したからといって、パイロットへの道が約束されるわけではない事は上記のとおりです。

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以下次号?質問があればここまでメールください。 解答できるものについては迅速に対処します。

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